2016年02月15日 14:22
会社でone CNCを導入して初期のレビューを書きます。
ネットでこのCAMを検索しても情報出てこなかったので少しでもこれを導入しようとしている会社に役に立てればいいな。
以下専門用語が飛び交いますので同業者の方以外はわからんと思います。
あと見やすいようにマイナス評価は赤色 プラス評価は青色の文字で書いていきます
導入したグレードはexpert
3DCAMと3DCADがセットになっているモデルです。 値段は80万円くらい。
3DCAM/CADとしてはかなり安いのが特徴。
ほかのソフトだと3DCAMで200万~、CADで100万~といったところですのでだいぶ安いです。
2Dモデリング
比較対象はソリッドエッジST4です
2Dに関しては線引いたり丸書いたりということしかしないので特に問題はないです。
径指定して360度5個等配なんていうコマンドもあります(自分は使いませんが・・・)
操作的に使いづらいと思ったのは線の選択ですね。
移動、ミラーなどをしようと思ったときまずは線の選択ボタンをおして線を選択してからじゃないとできません
線を削除するのにも選択ボタンを押して削除。
これが2Dでつかってて一番使いづらい。
ソリッドエッジですとESCを連打して初期モードにすると自動的に線などの選択モードになるのでデフォルト状態に戻せば削除も移動もできます。
これに慣れてるといちいち選択コマンドを押すのがかったるい。
しかも選択解除がESCでできなくてわざわざ選択解除ボタンを押さないとできないという不親切仕様です。
3Dモデリング
比較対象はソリッドワークス2006です。
基本的にソリッドモデルですがサーフェスモデルも作れます。
二つのモデルの差を簡単に設計できたのはうれしいですね。
ソリッドワークスでもできると思うんですがやり方がわからなかったです・・・
切り取りや押し出しでテーパーでモデルを作るのがすごく簡単 四角すいや円錐なんかワンタッチです。
3Dモデルを作ってからの面取りコマンドが45度しかできない。
たとえば角に30度の面を取ろうと思ったら切り取りコマンドや先ほど述べたモデルとモデルの差を切り取るという機能などを使ってとるしかない。
ちょっとした斜面を作るのにもいちいち切り取るためのモデルを作らないといけないのか? すごく面倒です。
角のフィレットをとるのにほしいところを一生懸命選択したあげく「取れません」なんていうメッセージが出てくる。
じゃあこの辺までやって次ここをってやると変な形にフィレットが取れたりできませんとかいわれます。
ソリッドワークスだとリアルタイムに取れるか取れないか示してくれるし途中でフィレット範囲を止めて隣接するところをやってもきれいにとってくれます。
3Dモデルからの2D図面化なのですがちょうど仕事で2D化していろいろ調べたかったCATIA系のモデルがあったのでやってみたのですがモデルの相性が悪くてだめでした。
しょっぱなからこれにぶち当たると萎えます・・・
対処法としては別売りの3Dフォビィというソフトを買ってもらうかCATIAの生データを読み込ませたほうが成功率が上がるとのこと
ソリッドワークスにはついているのですが3Dのヒーリング機能がないのでIGSなどで読み込んで壊れてるモデルはどうにもなりません。
自力で直すか別売りのソフトを買うか生データをもらうかっていう形になると思います。
モデル作った会社が大手だとCATIAの生データなんて出てこないと思うんだけどどうなんだろう?
断面図の表示も可能なのですがソリッドワークスのように一度2D化してほしい断面図のところに線を引いて断面を切るという方式ではなくあらかじめモデルのほうで切りたいところを表示させておかないとだめ。
これは慣れの問題ですかね・・・?
ソリッドワークスの生データの読み込みもできるとカタログに書いてあったのでためしに手持ちの生データを読み込ませたらだめでした・・・
ソリッドワークスのverが低いからかなぁ?
CAM
比較対象はエッジキャムv11.5です
HSMという機能があってたとえば荒引きするとき加工したいところはワークの外からアプローチしたいなーって品物の場合ワークの外側から削ってくれたり工具負荷一定で削ってくれたりするのでたとえばZの取り代を2D、ピッチを0.3Dという風に設定し送りを速くするいまどきのCAMな加工データが作れます。
これの利点はやっぱり荒引きなのに折れる可能性が減るにつきるでしょう。
しかしそのHSMの機能も加工方法が限定されていて等高線荒加工にしか対応できてません。
工夫次第でそれをそのまま仕上げ加工にも応用できますが・・・
スキャロップ一定仕上げの加工方法では加工範囲が四角など角ばっていると角の動き方がおかしくて工具の送りの方向転換するところでスキャロップが一定になりません。
もともと複雑な形の加工範囲を想定していて角ばってるとそうなるらしいのですがどんな形であろうとスキャロップ一定の加工方法なのですからそこは一定にさせないとだめでしょう。
アプローチに関してなのですがRアプローチがつけられない加工方法がありスキャロップ一定仕上げの加工方法にもRアプローチの設定がないです。
切削送りでZ方向にまっすぐ下りてきます。
ほかの加工方法にはRアプローチをつけられるのもあるみたいなのですがすべての加工方法につけられないのはどうかと・・・
これはほかの加工方法だと出ないのかも知れませんがスキャロップ一定の加工方法で加工したときYもZも動かないのにXだけスプラインのように細かくデータを吐き出してきます
たとえばX-10からX10までいくのに普通は
X-10
X10
と出せばいいのに
X-10
X-5
X-0
X5
X10
のような感じ。
はっきりいって無駄な動きです。
頭悪すぎ。
たぶん等高線ならば出ないと思うのですが・・・
HSMの荒引きのときもそうなのですがデータ量が大きくなるのでDNCができなかったり機械のメモリが少ない機械で動かすと囲うデータそのものが動かすことができないなんてこともありえます。
まだ導入して一月経ってない位ですし比較の対象が上位ソフトなせいもあってかなり辛口のレビューとなってます。
4,5軸加工にも対応してるようですがたかが知れてるとおもいますのでお勧めできません。
また3軸加工をバリバリやるぞーっていうところにもお勧めできません。
とにかく安いソフトを!仕上がりは2の次でとにかく3Dモデルとおりに削れてればいいんだ。
3D加工なんかしないよ?やっても2.5D位かな?
という所ならばエキスパートじゃなく下のグレードのを買ってみてもいいのかもしれません。
ただ新しく導入するにあたって注意が必要なのが
メーカー側で導入後の講習という設定がない。あるのは販売店がやっている講習のみ
これ、かなり致命的だと思います。
・・・プラスマイナスを色分けしたら真っ赤っかになっちゃったな・・・
2/16 追記
2D加工だと問題なさそうなのですが3D加工でINCのデータを作ろうとするとデフォルトの状態ではまともなデータが作れないらしい。
付属、もしくはwebサイトからABSからINCに変換するソフトをインストールしないとだめ。
ちょっと信じられない・・・
ネットでこのCAMを検索しても情報出てこなかったので少しでもこれを導入しようとしている会社に役に立てればいいな。
以下専門用語が飛び交いますので同業者の方以外はわからんと思います。
あと見やすいようにマイナス評価は赤色 プラス評価は青色の文字で書いていきます
導入したグレードはexpert
3DCAMと3DCADがセットになっているモデルです。 値段は80万円くらい。
3DCAM/CADとしてはかなり安いのが特徴。
ほかのソフトだと3DCAMで200万~、CADで100万~といったところですのでだいぶ安いです。
2Dモデリング
比較対象はソリッドエッジST4です
2Dに関しては線引いたり丸書いたりということしかしないので特に問題はないです。
径指定して360度5個等配なんていうコマンドもあります(自分は使いませんが・・・)
操作的に使いづらいと思ったのは線の選択ですね。
移動、ミラーなどをしようと思ったときまずは線の選択ボタンをおして線を選択してからじゃないとできません
線を削除するのにも選択ボタンを押して削除。
これが2Dでつかってて一番使いづらい。
ソリッドエッジですとESCを連打して初期モードにすると自動的に線などの選択モードになるのでデフォルト状態に戻せば削除も移動もできます。
これに慣れてるといちいち選択コマンドを押すのがかったるい。
しかも選択解除がESCでできなくてわざわざ選択解除ボタンを押さないとできないという不親切仕様です。
3Dモデリング
比較対象はソリッドワークス2006です。
基本的にソリッドモデルですがサーフェスモデルも作れます。
二つのモデルの差を簡単に設計できたのはうれしいですね。
ソリッドワークスでもできると思うんですがやり方がわからなかったです・・・
切り取りや押し出しでテーパーでモデルを作るのがすごく簡単 四角すいや円錐なんかワンタッチです。
3Dモデルを作ってからの面取りコマンドが45度しかできない。
たとえば角に30度の面を取ろうと思ったら切り取りコマンドや先ほど述べたモデルとモデルの差を切り取るという機能などを使ってとるしかない。
ちょっとした斜面を作るのにもいちいち切り取るためのモデルを作らないといけないのか? すごく面倒です。
角のフィレットをとるのにほしいところを一生懸命選択したあげく「取れません」なんていうメッセージが出てくる。
じゃあこの辺までやって次ここをってやると変な形にフィレットが取れたりできませんとかいわれます。
ソリッドワークスだとリアルタイムに取れるか取れないか示してくれるし途中でフィレット範囲を止めて隣接するところをやってもきれいにとってくれます。
3Dモデルからの2D図面化なのですがちょうど仕事で2D化していろいろ調べたかったCATIA系のモデルがあったのでやってみたのですがモデルの相性が悪くてだめでした。
しょっぱなからこれにぶち当たると萎えます・・・
対処法としては別売りの3Dフォビィというソフトを買ってもらうかCATIAの生データを読み込ませたほうが成功率が上がるとのこと
ソリッドワークスにはついているのですが3Dのヒーリング機能がないのでIGSなどで読み込んで壊れてるモデルはどうにもなりません。
自力で直すか別売りのソフトを買うか生データをもらうかっていう形になると思います。
モデル作った会社が大手だとCATIAの生データなんて出てこないと思うんだけどどうなんだろう?
断面図の表示も可能なのですがソリッドワークスのように一度2D化してほしい断面図のところに線を引いて断面を切るという方式ではなくあらかじめモデルのほうで切りたいところを表示させておかないとだめ。
これは慣れの問題ですかね・・・?
ソリッドワークスの生データの読み込みもできるとカタログに書いてあったのでためしに手持ちの生データを読み込ませたらだめでした・・・
ソリッドワークスのverが低いからかなぁ?
CAM
比較対象はエッジキャムv11.5です
HSMという機能があってたとえば荒引きするとき加工したいところはワークの外からアプローチしたいなーって品物の場合ワークの外側から削ってくれたり工具負荷一定で削ってくれたりするのでたとえばZの取り代を2D、ピッチを0.3Dという風に設定し送りを速くするいまどきのCAMな加工データが作れます。
これの利点はやっぱり荒引きなのに折れる可能性が減るにつきるでしょう。
しかしそのHSMの機能も加工方法が限定されていて等高線荒加工にしか対応できてません。
工夫次第でそれをそのまま仕上げ加工にも応用できますが・・・
スキャロップ一定仕上げの加工方法では加工範囲が四角など角ばっていると角の動き方がおかしくて工具の送りの方向転換するところでスキャロップが一定になりません。
もともと複雑な形の加工範囲を想定していて角ばってるとそうなるらしいのですがどんな形であろうとスキャロップ一定の加工方法なのですからそこは一定にさせないとだめでしょう。
アプローチに関してなのですがRアプローチがつけられない加工方法がありスキャロップ一定仕上げの加工方法にもRアプローチの設定がないです。
切削送りでZ方向にまっすぐ下りてきます。
ほかの加工方法にはRアプローチをつけられるのもあるみたいなのですがすべての加工方法につけられないのはどうかと・・・
これはほかの加工方法だと出ないのかも知れませんがスキャロップ一定の加工方法で加工したときYもZも動かないのにXだけスプラインのように細かくデータを吐き出してきます
たとえばX-10からX10までいくのに普通は
X-10
X10
と出せばいいのに
X-10
X-5
X-0
X5
X10
のような感じ。
はっきりいって無駄な動きです。
頭悪すぎ。
たぶん等高線ならば出ないと思うのですが・・・
HSMの荒引きのときもそうなのですがデータ量が大きくなるのでDNCができなかったり機械のメモリが少ない機械で動かすと囲うデータそのものが動かすことができないなんてこともありえます。
まだ導入して一月経ってない位ですし比較の対象が上位ソフトなせいもあってかなり辛口のレビューとなってます。
4,5軸加工にも対応してるようですがたかが知れてるとおもいますのでお勧めできません。
また3軸加工をバリバリやるぞーっていうところにもお勧めできません。
とにかく安いソフトを!仕上がりは2の次でとにかく3Dモデルとおりに削れてればいいんだ。
3D加工なんかしないよ?やっても2.5D位かな?
という所ならばエキスパートじゃなく下のグレードのを買ってみてもいいのかもしれません。
ただ新しく導入するにあたって注意が必要なのが
メーカー側で導入後の講習という設定がない。あるのは販売店がやっている講習のみ
これ、かなり致命的だと思います。
・・・プラスマイナスを色分けしたら真っ赤っかになっちゃったな・・・
2/16 追記
2D加工だと問題なさそうなのですが3D加工でINCのデータを作ろうとするとデフォルトの状態ではまともなデータが作れないらしい。
付属、もしくはwebサイトからABSからINCに変換するソフトをインストールしないとだめ。
ちょっと信じられない・・・
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